" alt="">
使えば使うほど味わい深まる注染
の魅力を全身全霊で実感
株式会社西川由染晒工場

開催場所
〒599-8266
大阪府堺市中区 毛穴町216
TEL
072-271-0918
FAX
072-271-0938
ホームページ
-
5+

常務取締役西川 由一

会社の歴史や
事業内容

大阪・堺の津久野・毛穴(けな)地区は注染の一大生産地として、以前は50軒以上の工房が軒を連ねていました。しかし現在はわずか4軒になり、その一つが私たち西川由染晒(にしかわよしそめさらし)工場です。 1946年創業の当社は現在社長を務める私の父が3代目、跡継ぎである私が4代目となる長い歴史を誇る工房です。

強み ・ 特長
(商品や技術力)

歴史の長さもさることながら、社名のとおり、染めも晒しも自社で手掛けているのが当社の一番の特長です。国産の生地を仕入れて、それを自社で釜焚きして晒に仕上げ、注染を一貫して行なっているのは国内では当社のみ。昔ながらの伝統産業を守るとともに、匠の技を現代に受け継いでいるのが当社の強みだと自負しています。

今後のビジョン
構想

注染は手ぬぐいや浴衣によく用いられ、最近は百貨店などで高い人気を博しています。私が考えているのは、この売場でのブームをきっかけに生産地にも目を向けてもらうこと。注染は特別なものではなく、使い込むほどに味わいが深まるのが魅力の染め物。そんな注染をより多くの人に知ってもらい、普段使いしてもらいたいですね。

跡継ぎの立場として代表になるまでに感じた会社の課題や
代表に就任し取り組んだことは?

幼い頃から図工が好きで、将来は両親のように手ぬぐいを作ってみたいと思っていました。しかし、大変な仕事だからと反対され、新卒でホテルに就職することに。内定もいただきましたが、ふと「自分が継がなかったらこの産業はどうなってしまうのか」と考え、注染を一から学ぶことを決めました。 他社の工房で3年学んで実家に戻り、現在もまだまだ修行中。自身の技術を磨くことはもちろん、これからは若い職人の育成に力を注ぎたいと思っています。

先代や先々代の社長様とのエピソードや記憶に残っている
出来事を教えてください。

注染には「糊置き」といって、生地に余計な染料が染み込まないようにする作業があります。一見、簡単そうなこの工程も熟練するには10年かかると言われており、モノづくりはそんな作業の繰り返し。実は私、修行中に「自分はできる」と勘違いしたことがあって(笑)。でも、昨日はできたことが今日はできないなど、まったく技術が安定しない。そんな時、父に「ベテランさんの言うことは聞かなあかんで」と説かれ、職人技の奥深さに気づかされたことがありました。

今回、オープンファクトリーfactorIsmに参加しようと思った
理由・背景について教えてください。

コロナの影響で染めの仕事が減ったことも一つのきっかけです。この状況に異業種のモノづくり企業はどう向き合っているのかが気になり、情報収集や新しい出会いにつながればと参加を決めました。工房で仕事をしているとなかなか社外の人とは知り合えませんし、殻に閉じこもっていては成長はありませんからね。

オープンファクトリーイベントのプログラム構想・内容、
来場者に特に伝えたいことを教えてください。

築60年以上と界隈で最も古い木造の建屋など昔ながらの風情が残る工房で、注染の制作工程すべてを見学していただきます。見学後にはワークショップとして注染体験の場もご用意。手作りの設備を使い、職人さながらの体験ができるのが魅力です。視覚・聴覚・触覚・嗅覚をフルに使い、注染を満喫してください。

オープンファクトリーイベント開催を通して、
貴社の中で期待したいことなどをお聞かせください。

手ぬぐいはもちろん、それだけにとどまらない注染の魅力をより多くの方々に伝えたいと思っています。当工房ではオリジナルの手ぬぐいを素材にしたマスクや巾着も手作りしており、某テレビ番組で取り上げられたこともあるほど。来場されたお客さまの声から、また新たな商品や注染の可能性を探ることができればと期待しています。

来場者への
メッセージ

タオルとはひと味違う注染手ぬぐいの魅力を、ぜひ知ってもらいたい。手ぬぐいはここぞという時に使うものではなく、常に生活のそばにあるのが本来の姿だと思います。ちなみに我が家では生後間もない息子の沐浴も、おむつも、お尻拭きも、すべてに手ぬぐいが活躍しています。使えば使うほど味わいが増す手ぬぐい…私のこの手ぬぐい愛をぜひとも日本全国に伝えたい。そのためにもイベント開催期間中は注染手ぬぐい大使として頑張ります!