“灯す(ともす)”技術でNo.1
暮らしも心も温める会社

21_シルバー

所在地 大阪府八尾市南植松町4-14(太子堂工場)
TEL 072-991-2111
ホームページ https://silver-yao.co.jp

代表取締役社長 平松 直人

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記者からのおすすめポイント

最大1,200本の糸が宙を動く様や、高速で動く工業用ミシンを熟練の技で操る職人さんの手。見どころ満載の工場でつくられているのは、石油ストーブに欠かせない製品です。なんと国内のほとんどの石油ストーブに、このシルバーの製品が使われているのだとか。そんなニッチだけど凄いモノづくりを、シルバーの想いと共に体感してください。

どんなものを作ってる会社?

日本国内で唯一、石油ストーブ用の「灯芯(とうしん)」をつくっている会社です。オンリーワンなので、シェアも国内トップ。「芯を替えたことがある」という人以外では、なかなか全貌を目にしたことがない製品ですが、石油ストーブには欠かせないメインプロダクトと言ってもいいもの。さらに、燃え尽きにくく長持ちする「ガラス繊維を採用した灯芯」を世界で初めて研究・開発し、実用化したのは当社。燃焼する部分には耐熱性の高いガラス繊維、灯油を吸い上げる部分には綿という2種類の素材をつなげた製品は、今や世界中のスタンダードになっています。

         

ココに釘付け!

ファクトリズムで、ぜひ皆さんに見ていただきたいのが、ガラス芯をつくる際のミシン作業。言葉で説明するのは難しいのですが、とにかくスゴ技なんです。足で調整する工業ミシンを高速で走らせながら、長い反物状の素材を連続で縫い合わせていく様子は、思わず「おぉ~!」と感嘆の声が漏れてしまいますよ。そして、当社の強みは、なんといっても「燃焼に対するノウハウ」。長年、石油ストーブの灯芯にかかわり続けてきた技術と知見がギュッと詰まっています。そのため、石油ストーブのメーカーさんからも、何か困り事があれば頼りにされる存在。メーカーさんと一緒になってゼロから商品開発に携わることもあるほどです。こういった強みが、“国内トップシェア”につながる理由の一つでもあります。

モノづくりの歴史・ターニングポイント

もともと私たちは、鋳物・金物製造からスタートして今年で96年。やはりターニングポイントの一つは、1953年に日本で初めて石油ストーブのガラス芯を開発して実用化したときですね。当時の灯芯は、すべて綿でできている芯ばかり。しかし、それだと燃え尽きるたびに消耗し、交換が必要となってしまう。そこで、当時最先端だったガラス繊維を芯に使うことで、燃え尽きても消耗しにくい灯芯を生み出し、世界中へと広がっていきました。そして、もう一つのターニングポイントは、この「ガラス芯以外」も手掛けるようになったこと。それまでは、「シルバー=ガラス芯」という思い込みにとらわれ、他の芯は一切手掛けなかったんです。それが私の代になったとき、「暮らしを豊かにすることで社会貢献してきた私たちなのだから、綿もガラスも関係なくチャレンジしていこう」と、多くのファンを持つブルーフレーム用の綿芯の開発に挑戦しました。ガラス芯での技術や知見を応用し、試行錯誤した結果、より安全でより良い芯を安定供給することができるようになりました。今は、ガラスでも綿でも、国内でも海外でも、石油ストーブに関することはシルバーがやるべきだ! と強く感じています。

これから見据える未来

2020年から、「YAOYA PROJECT」でクリエーターさんと一緒につくり上げたオイルトーチ「TORCH+(トーチプラス)」という自社製品を、もうすぐ一般販売します。ガラス繊維を用いた芯を開発した当社ならではの燃え尽きにくい芯を採用し、ゆったりと炎を眺めることができる製品です。転倒時に消火する安全機構も搭載し、インドアでもアウトドアでも楽しんでいただけます。今後もこういった自社製品を生み出すことで、働く社員のモチベーションアップや、新しい会社の一歩につながると考えています。

会社を一言で表すと?

一言で言うと、真面目で古風な会社。例えば、メーカーと新製品を研究開発するのは3年くらいかかることが多いんですが、そこまでやるの!?っていうくらい徹底的にトライ&エラーを繰り返し、細かなところまでこだわったモノづくりを行っています。逆に言うと、それだけ慎重にモノづくりをしているということ。なにしろ私たちがつくる製品は、皆さんのご家庭で使用する火に関係するもの。安全にはこだわりぬいています。そういった日本の昔ながらのモノづくりを日本人の気質たっぷりに行っている会社ですね。

つくり手の想い・伝えたいこと

私たちのつくる石油ストーブの灯芯は、決して華やかなものでも、目立つものでもありません。でも、暮らしの必需品の中に「実は使われているんです!」という製品。そういった目立たないものであっても、メーカーさんを通して「社会に役立てるものをつくる!」それが私たちのプライドなんです。ですから、そのモノづくりを、このファクトリズムでも身近に感じてもらえたら嬉しいですね。
余談ですが、石油ストーブは電化製品と違って無音なんです。その静けさの中、炎のぬくもりを感じられる製品はなかなかありません。今度の冬の暖房は、エアコンから石油ストーブに切り替えてみませんか?