どんなものを作っていますか?
大阪の堺で40年以上の間、産業機械や金型の一部を作製している会社です。産業機械をいうとわかりにくいかもしれませんが、例えば製品を箱詰めする梱包機械であったり、製品にラベルを貼る機械であったり、さらに金型は自転車に使うものを作っています。
特に私たちはそういった機械の土台部分を担当。テレビや動画などでよく見かけるロボットアームのような精密機械が安定してうごくには、この土台が必要不可欠。いわば「産業機械を支える縁の下の力持ち」といったところでしょうか。
会社を一言で表すと
カッコつけるような言い方かもしれませんが、当社を一言で表すと「ものづくりと心づくり製作所」
心がないとものづくりが出来ないんです。「ここはキレイにやっておかないと」「ここはケガをしてしまうな」など、手間暇かけて品物に心を入れることが日本のものづくりだと思っています。そんなものづくりをしていれば、心も育むことができる。その相乗効果が出来る会社を目指しています。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
祖父が1968年に創業、そして父が1980年に会社を設立しました。今年で44年になります。
革新的な特許だとか、〇%のシェアだとか、そういった派手なことはないんです。ただ誠実に変わらず、10年20年30年と続けてきた結果が、現在の信頼だと思っています。
ですから今後も、コツコツと人知れず100年以上続く老舗企業をつくっていけたらなと。
将来この街で「実は、あの伸栄鉄工って100年以上続いている老舗らしいよ!」なんて言ってもらえたらいいですね。
「ものをつくる」ことの楽しみは
伸栄鉄工で扱う品物は大量生産が出来ず、一品一葉の品物ばかりです。
ですので、それぞれの加工方法を試行錯誤しながら考えます。この、考える過程がとても楽しいのです。上手くいかずに悩んだり、実際に失敗してしまうこともあり、ワクワクした気持ちばかりではありませんが、こうやって出来上がった品物がお客様の手元に届き、喜んでいただけた時は最高に嬉しい瞬間です。
作り手の想い -大切にしている考えや価値観-
私たちのものづくりは、派手なところはないけれど、縁の下の力持ち。
ものづくりと心づくりの製作所として、これからも誠実にものづくりに取り組んでいきたいです。私の空想ですが、つくった製品たちが「伸栄鉄工でつくってもらったらキレイにしてもらえるぞ!」と、製品たちの間で口コミが広がって、製品たちの意思で当社にやってくるような、そんなものづくりをしたいです。
ファクトリズムでは、オープンファクトリーで地域の人たちに弊社がどんな会社か、どんなものを作っているかを知って頂き、コミュニケーションを取っていけたらと、企画を練っています。お子様も楽しめるようなきかくを計画中ですので、是非遊びに来てくださいね。
「ものづくり」を引き継ぐために今取り組んでいること
「ものづくりの楽しさをたくさんの方に知ってもらいたい」という思いから、月に一度、伸栄鉄工にて「ものづくり体験会」を始めました。この夏は皆で「風鈴」を作ってもらったのですが、大人の方も子どもさんも真剣そのもの!出来上がった作品は驚くほどに一人ひとりの個性が溢れ、改めてものづくりの楽しさ、奥深さを感じます。
工場に足を運んでもらい、大きな機械を見て触って作って、ものをつくる仕事もいいな。と子どもたちが思ってくれたら嬉しいです。