くらしに、産業に“密着”する。
化学で未来をつくる会社

52_シャープ化学工業

所在地 大阪府堺市西区築港浜寺西町12-1
TEL 072-268-0321
ホームページ https://www.sharpchem.co.jp

代表取締役社長 村上 幹男

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記者からのおすすめポイント

使い終わったら空き缶をつぶすようにコンパクトに圧縮されるパウチシステムや、業界待望のクリア色のシーリング材、さらに大手鉄道会社と開発した鉄道補修材など、「特許取得」「世界初」といった製品がズラリと並ぶシャープ化学工業。ちょっとマニアックな商品たちですが、実は皆さんの家の中でも使われているものが多いんです。そんな同社の“おもろい!”に懸けるモノづくり、のぞいてみませんか?

どんなものを作ってる会社?

世界的にも有名なシンガポール・マーライオン広場でもシャープ化学工業の製品が使われています。その製品とは、建築物に欠かせない「シーリング材」。シーリング材とは、建築物の気密性や防水性を高めるために、施工の際にできた隙間を埋めるもの。私たちは、その専門メーカーとして、年間数百万本もの製品を国内外に送り出しています。現在はシーリング材だけでなく、そこから派生した防水材や接着剤、家庭でも使えるものなど、数百種類の製品を企画・開発から製造、充填、梱包まで自社で一貫して行っています。皆さんのお近くのホームセンターにも、私たちがつくった商品が販売されているはず。ぜひ一度、商品パッケージをじっくり眺めて「シャープ化学工業」の名前を探してみてください。

         

ココに釘付け!

シーリング材などの製品は、基本の材料は決まっているんです。そこからどうやって私たち独自のモノづくりを行っていくか。その強みが、「混ぜる技術」と「開発ハードルの低さ」。シーリング材などは、液体に粉を混ぜてつくっていくのですが、その混ぜる技術、分散させる技術が当社の自慢。工場見学でも、大きな窯のような高速分散機を見ることができるはずですよ。また、開発のハードルが低いというのは、当社の社長が「まずはやってみ!」というスタンスで、社員一人ひとりが「おもしろい!」と思った商品開発に挑戦させてくれるということ。そういった環境で生まれたのが、ここ数年でヒット商品となった『トイレのスキマフィル』。これは、“つかない接着剤”という真逆の発想から8年前に生まれた商品です。便器と床の隙間に塗布することで、汚れをブロックし、汚れたらはがして捨てられる。ブログなどの口コミから評判になり、ロングセラーとなっています。

モノづくりの歴史・ターニングポイント

当社は、1960年に先代社長が自宅のガレージからスタートした会社。接着の技術を持って独立し、皮革製品用接着剤事業を立ち上げ。さらに現在と同じく建築業界で使われるモノづくりを行ってきました。それが2003年頃、電子材料系の接着剤を手掛けることになり、車載系やスマートフォンの製造分野にも使われるようになりました。業界の幅が広がったというわけです。加えて、ホームセンターでの取り扱いや、家庭用製品の展開など着実にフィールドを広げてきました。また、ターニングポイントとして、多国籍の仲間が増えたということもあります。そのつながりから2010年には中国・上海に拠点を展開し、今やグローバルに当社の技術を広めています。

これから見据える未来

「くらし化わる生活想造企業」というテーマを掲げる当社。今後は、化学の力で、さらに皆さんの暮らし、つまり家庭に近い身近な製品を提供していきたいと考えています。『トイレのスキマフィル』もその製品の代表格。さらに同じく「剥がせる接着剤」というキーワードで開発したのが『ピタッとPeel!』。ご家庭でよく使われる吸盤の接着補強として使え、固まると剥がすこともできるというもの。こちらもテレビで取り上げられ、大きな反響を呼んでいます。シャープ化学工業は、今後も暮らしに“密着”した企業として、化学をもとに暮らしの中の「困った」を解決していきます。

会社を一言で表すと?

「おもろいことをやる!」その想いを軸に、さまざまな製品を開発しています。開発の種は、お客様からのニーズだったり、私たち自身のひらめきであったり…。パターンはいろいろでも、共通するのが「おもろいこと」。一つの開発依頼があっても、本当にそれが凄いことなのか? 一歩引いて考えてみようと。単に世の中にないものだけでなく、既にあるものでも今の時代だからこそおもろいもの。ずっとニーズはあったけど、技術的にこれまでできなかったものなど、自分たちがおもろいと思えるモノづくりをしていきたい。例えば、『シリコンカバー』は、これまで塗装のできなかったシリコーンに塗ることで、塗装できるようにした製品。もともと需要は多かったのですが、開発難易度が高く、他社では実現できなかったものを私たちが試行錯誤で完成させました。こういった、社員自身もおもろいと思えるモノづくりが、私たちの軸なのです。

つくり手の想い・伝えたいこと

私たちが持っている技術と、その開発を通して得た新しい技術を駆使し、高品質なモノづくりを行っていきたいと考えています。それを今回のファクトリズムで実感してほしいですね。そして、“化学のモノづくり”にも興味を持ってほしいと思っています。近年、子どもたちの間でも理科離れが進んでいると言いますが、化学の力はさまざまな分野で活躍しています。環境問題だって、解決するには化学の力が必要。「未来」をつくるには、化学が必要不可欠なのです。ファクトリズムを通じて、そういった化学の魅力を知り、化学の道を志す方が少しでも増えたら嬉しいですね。