どんなものを作っていますか?
産業工業では「金型や特殊金属加工」を、彫刻造形では「装飾具」をつくっています。金型は現代的な生活のための道具を多く作る装置で、彫刻造形は個性を表現するために作られます。これらすべてに、初代赤坂兵之助がたがねで使用していた『赤坂式半月彫刻法』の技術が活かされています。
会社を一言で表すと
「マニアック」な会社です。その理由は、『赤坂式半月彫刻法』の要である「半月一枚刃®」を、AIや機械化が進む現代でも手で一枚ずつ研いでいるからです。ものづくりの最初と最後を担うのは必ず「人間」であり、刃物には「刃物の意思(刃意・じんい)」があると信じています。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
初代赤坂兵之助はある日、仕事中に左手を失いました。退院当日に「装具」を「片手で」作ってまで彫刻に戻ろうとする初代を見かねて、2代目は学校の先生を辞めて赤坂金型彫刻所に入りました。その後、3代目は2019年の「YAOYA PROJECT」に参加して初代の仕事を復活させるきっかけを得て、2020年からは「FactorISM」に参加し、現在に至ります。
参加者に感じて体験して欲しいこと!
「あなたも魔法使いになれる」ということを体験していただきたいです。皆さんの周りにあるモノはすべて人間が作ったもので、最初は頭の中だけの想像でした。その頭の中のモノを現実に取り出す「魔法」の楽しさを、さまざまなワークショップを通じて、五感で「ものづくり」を感じていただけるのが「FactorISM」だと信じています。
「ものづくり」を引き継ぐために今取り組んでいること
ものづくりは「魔法」ですが、その技術を伝えられるように(私自身も学び続けられるように)、厚生労働省の「ものづくりマイスター」などで講師を務めています。私が誰かに何かを教えるのはおこがましいですが、それでも「何か」を次世代に伝え、残していきたいという私自身の「夢」を叶えるためにも、楽しみながら進めています。