どんなものを作っていますか?
彫刻や造形では、ジュラルミンなどの鋼材や純銀の塊から「完全金属削り出し」による装飾具や、大学や企業の研究室向けに特殊な実験部品を作っています。
射出成形金型では、皆さまの身の回りに必ずある「プラスチック成形品」のための金型や、フライパンなどのための「打刻印」など、様々な金属を削り出すこと、が最も多いです。
どの製作にも、初代の頃からの『赤坂式半月彫刻法式』が基の「半月一枚刃」が活躍しております。
会社を一言で表すと
「彫刻屋」です(笑)。
金属やプラスチックを相手に(まれに木材やガラス、陶器を相手に)、既成の刃物ばかりではなく、手作りの「半月一枚刃」で、「こんなものを作れないかな?」という想像を彫り出していく…。
ですので、「普通のことをしていない」彫刻屋だと思います。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
初代の頃では、「第二次世界大戦」がそれで、敗戦後に「日本の復興のために技術を使う」とした初代は、産業工業のために彫刻(金属加工)をするようになりました。
二代目の時には、その産業工業のための機械での事故で初代が左手を失ったことが、赤坂金型彫刻所を継ぐきっかけとなりました。
三代目では、八尾市で行われた「YAOYA PROJECT」がきっかけで、それまで漠然としていた「初代の彫刻造形仕事を復活させる」という目標が叶いました。
「ものをつくる」ことの楽しみは
まるで「魔法使い」になれることです。
最初は、だれかの頭の中にしかないイメージや想像を、現実の世界に取り出す…そんなことができるのが「ものづくり」だと私は思います。まだだれも考えていないことや、世の中にないもの、想像の世界だけのものであったものが、具体的な「カタチ」として目の前に現れて、触れることができる…その楽しさや驚き、喜びが、「ものをつくる」ということの魔法、ではないでしょうか。
作り手の想い -大切にしている考えや価値観-
「自分自身がおもしろいと思えること」をしよう、と心掛けています。
もちろん、そんなシーンばかりではありませんが、特に特注品や「新しいなにか」をつくるときには、自分自身がワクワクとすることを取り入れるようにしております。そうすると、それをつくる過程も楽しいものになりますし、打ち合わせも盛り上がり、結果、良いものができることが多いのです。
そもそも、自分自身がワクワクとしないものが、周りの方をワクワクとはさせられません。
「ものづくり」を引き継ぐために今取り組んでいること
「古いことを新しい手段で伝える」ということに挑戦しています。
時代がどんどんと新しくなる中、例えば「半月一枚刃」はとても古い技術のものですが、これを使えば繊細で精緻なアクセサリーができる…というようなことも、今の時代の若い方々に、AIに代表される「新しい手段」で伝えれたなら、きっと「それをやってみたい」と興味を持ってくれると思うのです。
(そもそも「半月一枚刃」は100年以上も以前からの古いものですから、現代の方々には「新しい」と感じられるかもしれません。)