どんなものを作っていますか?
シルクの様な繊細な金網から畳表を金属線で織った様な織金網までを製網しています。材質としては、ステンレス線、真鍮線、ブロンズ線、銅線、アルミ線、チタン線、鉄線、亜鉛引き鉄線などを用いて製網します。用途は、フィルターやストレーナー、篩などろ過や分級に用いられます。目に見える粉体や液体だけではなく、電磁波といった目に見えない対象も仕分けるのに用いられます。製網された金網は、スリット加工、断裁加工、丸抜き加工、レーザーを用いた切り抜き加工など2次加工も行います。
最近では、工業用の金網だけではなく、建築装飾用のデザインメッシュも手掛けています。
会社を一言で表すと
私たちは金網の新しいカタチを創造する会社です
だから、私たちは、以下のように定義しています。
普通 ⇔ 未だ無いモノを生み出す「チャンス」
常識 ⇔ 将来常識となる「超常識」
可能 ⇔ 新たなことへの「挑戦」
安全 ⇔ ワクワクする「冒険」
これらは言葉で言う程たやすくはないのですが、挑戦を楽しむ気持ちが大切なのです。だから、「未来進行形」で考える。
お客様が必要と気づいてもいない製品を開発することはとても大変なことです。現在の技術や設備では不可能と思えることがあるのも事実です。しかし、可能の反意語を不可能と考えずに、「新たなことへの挑戦」と考え、技術や設備を「未来進行形」でとらえれば必ず実現すると信じています。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
先代が製網方法を「シャトル式」から「レピア式」に改革したことがターニングポイントです。会社として創業間もない頃でしたので、人手もなく、先代が営業、製造、荷造り、配達、資金繰りなど全て一人何役もこなしていました。新技術の開発は営業時間外にしかできません。朝早くから夜遅くまで会社に籠って開発していました。高度経済成長期でしたから、珍しくない光景だったのかも知れませんが、それでも、元旦に揃ってお祝いをした後には早々と会社に行くのは珍しかったと思います。そんな父が、口笛を吹きながら帰ってきた日のことは忘れません。久しぶりに一緒に風呂に入り、「やってやれないことはない!」と何度も何度も言っていました。
「ものをつくる」ことの楽しみは
社内アンケートから
初めてものづくりに携わりましたが、一本一本の線が「綜絖通し」「筬入れ」など様々な工程を経て金網になっていく。そして、織りあがった金網がスリットされたり、丸型に加工されたり、様々な形でお客様のもとへ出荷される。それら製品が目につかないけれど意外と私たちの身近で使われ、人々のお役に立っているのだと思うと感慨深い気持ちになります。その瞬間に私はやりがいを感じます。ものづくりをしているからこそそういった経験が出来ると感じる、これが私の勤め続ける理由です!(製造部 課長代理 女性)
作り手の想い -大切にしている考えや価値観-
「金網屋の信条」として、創業から伝わる変わらない想いがあります。
新たなことへ挑戦することを大事にしていますが、同時に変えてはいけない信条はこれからも守り続けていきます。
◆線を盗むな、目を盗むな
使用する材料の線の太さや目合いをごまかしたりせず、誠意を以て製品づくりをすること。
◆五尺の道を五尺で歩けるように
他人に迷惑をかけたり諍いごとを起こして他の社員に肩身の狭い思いをさせないこと。逆に派手なことをして道を急激に拡げることなくコツコツと仕事すること。
◆人は城、人は石垣
縁あって入社した社員、いつもお世話になっている外注先や仕入先、さらには地元の方々への恩を忘れず常に感謝し大事にすること。
「ものづくり」を引き継ぐために今取り組んでいること
チャレンジ2025の一環として、DX化、RPAによる作業の置き換えを行うとともに、動画や写真をふんだんに使ったデジタルマニュアルの作成などに取り組んでいます。
さらに、キャリアプランも多様化として従来の「課長代理、課長、次長、部長、工場長」といった管理職として進むコースに加えて、製造部では「ゲゼレ、マイスター、レジェンドマイスター」と進むマイスター制度、営業部では「スペシャリスト、エキスパート、フェロー」と進むフェロー制度を導入しました。専門的技術や知識を持った人を尊敬し、更なる技術や知識の習得を支援していきます。