どんなものを作っていますか?
私たち和泉利器製作所は『堺刀司』の名で、料理を愛し、料理を楽しむための調理道具を製造しています。和庖丁をはじめとした様々な庖丁、鍋、料理ハサミ、そしてお客様からの要望から開発した爪切りも。それらすべてに、創業以来培ってきたこだわりが詰まっています。この道45年以上の匠をはじめ、熟練されたスタッフたちの技もご覧いただけます。ファクトリズムでは、柄をたたくコンコンという音、白い煙と木の焦げる匂いなど(柄付け作業)、五感でモノづくりを体感してください。
会社を一言で表すと
“お客様と直接繋がる会社”。それが堺刀司です。直接ご依頼を受けるプロの料理人の方々、調理師学校、そして一般のお客様が購入できる百貨店も当社のスタッフが対応しています。ですから、例えば一般のお客様が庖丁を購入したいということでしたら、まずお客様のニーズをお伺いし、では「この庖丁が最適です」とご提案できる。つまり、お客様と直接つながりがあるからこそ、良い商品を提案でき、サポート体制もしっかり活用できる。また、お客様からいただいた声も、鍛冶や研ぎの現場に伝え、さらに良いものにつなげることができています。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
創業1805年。気が遠くなるような長い年月を、ただただ粛々と、庖丁と共に歩んできました。その中で、お客様からの相談を親身になって受け続けてきたことが、今の信頼につながっていると感じています。その相談の中には、他社の庖丁についての相談などもあります。それをブランドや和庖丁、洋庖丁関係なくフラットな視点でお答えしていることも、私たちを頼っていただいている理由の一つ。その結果、一般の皆さんもご存じのような有名なプロの料理人の方々が、当社のブランド『堺刀司』の庖丁を愛用していただいているのです。さらに、そういったお客様が、また他のお客様をご紹介していただく。そのご紹介も同じように親身になって対応していったことで、何十年、何百年と、リピーターを生みながら継続しているのです。
「ものをつくる」ことの楽しみは
200余年の間、生活スタイルや食事スタイルが多々変化しております。我々は確かな伝統と技術を継承しつつ、世の中の変化に合ったモノづくりを目指して、新しい材料・技術を取り入れながら、日々真摯に向き合っています。お客様に親切、丁寧にご対応し、「良かった」とご満足いただけるように社員一同邁進して参ります。今後もご支援、ご愛好を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
作り手の想い -大切にしている考えや価値観-
今年で創業219年。この永い歴史の中で、プロの料理人の方々と密なお付き合いをさせていただき、その要望に応えてきた実績があります。使い手様の要望に対し、例えば厨房の大きさによって、最適なものをご提案する。使う業態によって、必要な庖丁の種類や、柄の素材も提案する。そして、調理師学校では庖丁の扱い方や研ぎ方の講習を行う。こういった、知識と実績を活かした提案やサポート体制が、当社ならではの特徴です。また、当社には膨大な量と種類の柄や刃といった半製品がストックされており、あらゆるニーズの包丁に対応することが可能。使う人に合った庖丁を具現化することができるのです。
著名な料理人からのご指名も多く、そのお一人お一人から、庖丁をお求めになるときのみならず、アフターケアなどのサポートも「庖丁のことなら堺刀司に頼めば大丈夫」という厚い信頼をいただいています。
「ものづくり」を引き継ぐために今取り組んでいること
2年前より、弊社を身近に感じていただくため、新たにホームページを開設、また本社の隣に庖丁資料館を9年前より設立しており、堺刀司を身近に感じていただける環境作りを進めております。