ココにしかない一貫体制の「手ぬぐい製作」
小さな工場で大きな感動体験を

西川由染晒工場

所在地 大阪府堺市中区毛穴町216
TEL 072-271-0918

常務取締役 西川 由一

記者からのおすすめポイント

石津川のほとり、懐かしい故郷を思わせるような昔ながらの「こうば」で、手ぬぐいを製作する西川由染晒工場さん。実は、世界で一つの生産スタイルを貫いている企業なんです。手掛けている手ぬぐいも、「えっ!あの手ぬぐいもココでつくっているの!?」と驚くようなものばかり。それだけ多くの手ぬぐいユーザーに信頼され、求められている証。ファクトリズムでは、その高い技術を見学するだけでなく、実際に体験することも可能。自慢の手ぬぐい同様、ほっこり柔らかな社員さんたちの笑顔もファクトリズムのお土産です。

どんなものを作ってる会社?

日本で古くから使われている「手ぬぐい」や反物(たんもの)を昔ながらの手法でつくっている会社です。手ぬぐいは平織の木綿を生地にしていますが、小巾(こはば)木綿という幅の小さい木綿を窯で炊き上げる工程「晒(さらし)」と、晒した木綿にデザインを染色する「注染(ちゅうせん)」という2つの工程から製品をつくっています。自社のオリジナル製品もありますが、企業や寺社仏閣、お祭り関係や落語家さん、剣道など様々なお客様からオーダーいただいた手ぬぐいの製作も行っています。

ここがスゴイ!①

世界で唯一! 「晒」と「注染」両方の工程を自社で行う一貫生産のスタイルを取っています。昔は他社でも一貫生産が多かったんですが、今は当社のみ。晒と注染が連携を取りやすいという点にこだわって一貫生産を続けています。
その工程の一つ、「晒」とは、木綿生地を大きな窯で三日三晩かけて焚き上げ、不純物を取り除く工程。この窯の中、なんと一度に90㎝の長さの生地が“5万枚”も入っているんです。この窯焚きによって、色も白く、生地の吸水性も上がり、次に行う染めも行いやすくなります。この大きな窯は、ファクトリズムでも見学していただけますよ。

ここがスゴイ!②

自社で晒した白生地は、「注染」によって様々な手ぬぐいへと変身していきます。注染とは、染料を“注いで染める”技法。まずは、晒した生地を手ぬぐい一枚分ずつ広げ、そこに謄写版のように木枠に打ち付けた絵柄の型紙を倒していきます。その上から防染糊と言われる糊をヘラで乗せていく。この木枠には蝶番などついていないので、型紙がずれないようにするのが至難の業。この工程を「板場」と呼んでいます。そして次に、先程の糊をクリームのように絞り出し、染料を流し込む土手、枠のようなものをつくります。そこに染料を流し込み、下からコンプレッサーと呼ばれる吸引機のような装置で空気を吸い、染料を浸透させます。これを表と裏で繰り返すことで、注染は表裏両面で同じ色合いが楽しめるんです。こちらの工程も、ファクトリズムなら間近で見ることができますよ。

自慢したいプロダクトや技術

たくさんの方に愛用していただいている自社製品は『マスクカバー』ですね。不織布マスクの上からこのカバーを付けると、肌にも優しく、味気ないマスクも華やかになりますよ。そして今回のファクトリズムでは、こういった製品だけでなく、「工場全体を楽しんでもらいたい!」と思っています。ワークショップでは、実際に防染糊をヘラで塗って、注染も体験してもらう予定です。自分が手を動かしてつくったものが、目の前で絵柄となって染め上がる体験をぜひ味わっていただきたいですね。また、大人だけじゃなく子どもさんも楽しめるよう、敷地内にはいろいろな小さな生き物も。工場内が小さなアトラクションになったように楽しんでほしいと思っています。

モノづくりの歴史・ターニングポイント

1946年に創業し、4代目である私の代で100周年を迎える予定です。創業以来、晒と注染の一貫体制を続けながら、お客様から受注をいただいて製造を行うOEMなどを中心に展開してきました。「もしかすると皆さんの手元にある手ぬぐいも、当社でつくっているかもしれない!」というくらい、たくさんのお客様と一緒に手ぬぐいをつくってきましたが、今後はさらにチャレンジするべきだと考えています。だから、今がまさに当社のターニングポイント!

これからチャレンジしたいこと

2022年に計画しているのは、自社ブランドの立ち上げ。デザインには、「実はこういう意味が隠されている」というような日本文化と親和性の高いストーリーに乗せてつくりたいと考えています。例えば、江戸時代に庶民の間で流行った「判じ絵」のように、絵の中になぞなぞの要素を入れたものなども企画中。そういった独自の商品を展開し、手ぬぐいの良さを広めていきたいですね。将来的には、堺の他の企業さんとのつながりで、手ぬぐい文化を海外に発信していきたい! タオルよりも優れた携帯性や、乾きやすいところ、そして幅広く細かなデザインが可能な点で海外にアピールしていきます。

会社を一言で表すと?

昔ながらの温かい「こうば」の空気感と、職人のこだわりが詰まった会社です。一度足を運んでいただければわかるのですが、当社は訪れて人が皆さん、「なんだか懐かしい」と感じられるような「こうば」の雰囲気を残した場所。のんびり和やかな空気ではありますが、職人のモノづくりのこだわりは、熱いものがあります。そのこだわりは、「デザインの良さを最大限に引き出す」ということ。私たちはデザイナーではありませんので、どういう想いでデザイナーさんがこのデザインをつくったのか理解していくことが必要なんです。注染のデザインには様々な制約もありますが、デザイナーさんが何を求めているのか、時には生地から提案することもありますし、歩み寄りながらより良いものをつくっています。

つくり手の想い・伝えたいこと

「手ぬぐい」って、名前の通り手を拭く道具であり、日常使いの道具なんです。だから、現代の若い世代の方にも、今の日常に合った使い方を提案し、手ぬぐいの良さを知ってほしいですね。最近では、世界的に活躍しているスポーツ選手が使っていて話題になったこともありましたよね。そういったふうにスポーツや音楽などのイベント事と関連付けたり、今の日常に使いやすい形を考えたり、「手ぬぐいって古いけど新しいかも!」と感じてもらえるようなチャレンジも進めていきます。

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