手間暇かける“和”の晒
その手触りは、ぜひ工房で!

角野晒染

所在地 大阪府堺市西区津久野町3-32-1
TEL 072-262-0425
ホームページ https://www.kadono-sarashi.jp

代表取締役社長 角野 孝二

記者からのおすすめポイント

天井近くからふわふわと落ちてくる、できたての真っ白い和晒(わざらし)。そして、その和晒を使ってつくるカラフルな「雪花絞り」の手ぬぐい。角野晒染さんは、90年以上もの間、堺の地で和晒をつくり続けてきた晒屋さん。「和晒ってなに? 雪花絞りってなに?」と思われた方、百聞は一見に如かず。ぜひ同社のオープンファクトリーへ。頬ずりしたくなるような手触りを体感すれば、きっと和晒のとりこになるはず。さらに同社に併設されたおしゃれな体験工房では、オリジナルの手ぬぐい製作も体験できます。

どんなものを作ってる会社?

手ぬぐいや浴衣のもとになっている木綿。その木綿を染める前に、不純物を取り除き、白く柔らかくするのが私たちの行なっている「和晒(わざらし)」です。さらに当社では、ロール捺染(なっせん)機やスクリーン機により、染色やプリントまで一貫体制で取り組んでいます。つくられる製品は、企業の販促物である手ぬぐいであったり、昔ながらの寝巻、さらに自社ブランドの製品なども展開しています。

ここがスゴイ!①

「和晒」は、とても手間のかかる技術。木綿の良さを最大限に引き出すため、4日間かけてじっくり「釜」で炊き上げ、油分や綿カス、不純物を落としていきます。ゆっくり炊くということは、無駄な圧力がかからず、繊維の断面は円形のまま。そして、手間をかけて保たれた円形の繊維のおかげで、ふわっと柔らかな肌触りで、通気性や吸水性もいい生地になるんです。私たちはこの和晒を創業以来90年以上守り続け、そして特に“柔らかな風合い”にこだわり続けています。その風合いの良さをいろんな人に知ってもらいたくて、和晒ガーゼパジャマ「panema(パネマ)」やアパレルブランド「MUSUBI」など、自社企画・製造商品も展開。このpanemaは、日本で昔から使われる「寝巻」とパジャマを合わせたものなんですが、ガーゼ寝巻に関しては、日本製なら当社が日本一の製造数を誇っています。

ここがスゴイ!②

2021年3月に雪花絞り染め体験工房』をオープンしました。こちらは、当社の和晒を使って、雪花絞りの手ぬぐいをつくることができる体験スペース。雪花絞りは、三角形に折った生地を染料に浸していくことで、雪の結晶のような模様ができることでこう呼ばれています。この工房をつくったのは、堺の地場産業である手ぬぐいと、それに携わっている私たちのこともどんどん発信したいという想いから。今後は様々な工芸染色も体験できるように幅を広げていきたいと計画中です。ファクトリズムでも、オープンファクトリーはもちろん、この工房で雪花絞り染めのワークショップも予定しています。工房にはショップも併設していて、自社製品の衣類や手ぬぐいなども手に取ってもらえますので、ぜひお越しください。

自慢したいプロダクトや技術

実際に当社のスタッフたちも愛用していて、皆さんにオススメしたいのが和晒ガーゼパジャマ「panema」。本当に、お風呂上りに袖を通すのが楽しみになるような肌触りなんです。それは、当社が木綿の良さを活かした柔らかな風合いの和晒にこだわっているから。最近は“睡眠の質”が話題になっていますが、このpanemaはまさにその質を上げられるようなパジャマ。睡眠時はかなりの汗をかくと言われていますが、和晒は吸水性も高く汗を吸い取ってくれるので、とても快適なんです。「リラックスしたい」「睡眠の質を上げたい」という皆さん、明日からはTシャツではなく、このpanemaで眠ってみてください。

モノづくりの歴史・ターニングポイント

実を言うと、私が入社した20年近く前までは、基本的に白の生地とガーゼ寝巻しかつくっていない会社だったんです。社員の平均年齢も58歳くらいで、「これはあかん!」と。いくら90年以上の歴史があっても、古いだけでは生き残っていけません。もっと社会にかかわるような事業をと、同級生二人にも協力してもらって会社を新体制にし、和晒のブランディングにも取り掛かりました。昨年は体験工房もオープンし、できることの幅も広がったのではと考えています。ここからさらに、次代へとつながるチャレンジができればいいですね。

これからチャレンジしたいこと

現在、体験工房で行っている雪花絞りの手ぬぐいを製作・販売しているのですが、これを軸に新しいブランドをつくっていけたらと企画しています。雪花絞りは、一枚一枚折りたたんで、染料に付けていくわけですが、こんなふうに一枚一枚染めていく手ぬぐいはあまりないんですよ。和晒の工程も合わせて、手間暇かけた手ぬぐいなんです。そして、堺の地場産業としての「手ぬぐい」をもっと広めていけたらいいですね。

会社を一言で表すと?

「地域と共にある企業」です。私たちは、堺の地場産業。常に「地域と一緒にありたい」と思っています。この体験工房も、少しでも地域活性化につながったらという想いもあってオープンしました。私たちと同じような和晒をつくる会社は、現在この石津川周辺で7軒のみ。最盛期は30軒くらいあったと言われていますので、ずいぶん減ってしまいました。ちなみに、その7軒のみで日本の和晒の90%をつくっています。この貴重な和晒の技術を次代にも残していくため、今後も地域とつながりながらチャレンジを続けていきます。

つくり手の想い・伝えたいこと

「和晒の風合いを感じてもらいたい」。特に和晒をブランディングした商品については、そういう想いで一つ一つの風合いを気にしながらつくっています。和晒の加工方法は、つくる工場それぞれで違いが出るんです。畳んだ時に、ビシッと立つような張りのある生地の方が染めやすいんですが、当社の場合はちょっと違います。パジャマやアパレルの商品にするには、柔らかな風合いが必要不可欠。だから、独自に柔らかくなる加工方法でつくっているんです。
そんなふんわり柔らかい和晒の感触を、ぜひファクトリズムで体感してほしいですね。雪花絞りのワークショップは、大人が付き添えば、5歳くらいのお子さんから体験可能ですので、ぜひ皆さんでいらしてください。

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