世界の製造業に貢献する
「モノづくり」のための「モノづくり」
記者からのおすすめポイント
「この機械はスコットランド、あっちの機械はチェコでエアコンをつくる工場に。これはメキシコのモーターをつくる工場に」といったふうに、ユタニの工場からは世界の産業機械、つまり、“モノづくりするための機械”が生み出されています。ファクトリズムでは、そのモノづくりを一から体感してもらうため、様々な「見どころ」「体験どころ」を用意しているそうです。ぜひ、ご参加ください。
どんなものを作ってる会社?
一言で言うと、私たちが手掛けているのは、「モノづくりのための機械」。例えば自動車や家電、住宅設備など、ほとんどの製品において、人の手だけではつくり上げることができません。大量の製品を効率よく均一につくるには、機械の力が必要不可欠。私たちはそういった産業機械をつくるメーカーです。私たちのつくった製品は、大きなものでは長さ30mを超えるものもあり、自動車関連、建築・住宅関連、家電関連、鉄道関連など、皆さんもよくご存じの大手メーカーで使われています。意外なところでは、貨幣をつくる造幣局でも私たちの製品が使われているんですよ。まさに、私たちの仕事は“モノづくりのためのモノづくり”。
ココに釘付け!
私たちは図面のないところから、一台一台オーダーメイドで産業機械をつくり上げています。何をつくるための機械で、どういった場所に、どういった使い方をしたいのか? どんな人が何人で使うのか? 材料は何になるのか? いわば注文住宅をつくるような感覚で、お客様にヒアリングを行い、お客様と共にゼロからモノづくりをしていきます。そして、そのモノづくりを、営業・設計・資材・加工・組立・電気・管理部門まで一貫体制で行っていることも特徴。どの部署が欠けてもモノづくりはできません。ファクトリズムでは、製造だけでなく、営業や輸出入を担当する経営管理まで一貫体制のモノづくりを体感していただきたいと思っています。普段見られない巨大な機械を間近で見られたり、実際に参加者の皆さんと一緒に機械を組み上げて、最後はプログラミングして機械を動かすといった、ココでしかできないモノづくりの流れも体験できますよ!
モノづくりの歴史・ターニングポイント
メーカーとしてチャレンジしたことが、当社の大きなターニングポイントです。1937年に創業した当初は、いわゆる「町の鉄工所」。二代目が「自分たちのブランドを持って機械をつくっていこう!」とメーカーを目指してチャレンジしたことで、今のユタニにつながっています。といっても、産業機器メーカーの中では後発。他社がやらないこと、できないことを「じゃあ、自分たちがやります!」と一つ一つチャレンジして、コツコツと実績を積んできました。決して大きな伸びがあったというわけではありませんが、そういった地道な積み重ねが、現在のお客様からの信頼につながっています。
これから見据える未来
前回のファクトリズムで、「ロボット事業に取り組んでいきます!」と宣言しましたが、その宣言通り、ロボット事業の実績を着実に積んでいます。自分たちがつくった機械と多関節ロボットと言われる汎用性の高いロボットを組み合わせて一つのシステムにし、お客様に提供しています。つい先日も、その製品がインドに渡り、当社の社員が現地で据え付けているところです。今後も機械メーカーとして、こういったコラボレーションをすることで、新しい製品を生み出していくことが当社の役割だと思っています。もちろん、苦労もありますが、そういうところにみんなで知恵を出し合いながら達成していくことで、新しいノウハウを蓄積することができる。そして、私たちのビジョンである「社員一人ひとりが充実感を持って仕事に取り組む」未来につながっていくと考えています。
会社を一言で表すと?
一貫生産でオーダーメイド製品をつくり上げている当社のモットーは「チームワーク」。会社を一言で表すと、このチームワークという言葉が一番しっくり馴染むのではないでしょうか。もちろん簡単ではありませんが、毎日一つずつの積み重ねで、それを強みにできるように目指しています。そして、そのチームで共に成長する「共育」も大切にしています。新卒採用にも注力しているんですが、このプロジェクトも若手メンバーが中心になって進め、研修スケジュールを組んだり、自分たち自身も研修を受けたりと頑張ってくれています。このファクトリズムも共育の一環。若手中心にお互い学びながら、年長者を巻き込んで取り組んでくれているところが頼もしいですね。
つくり手の想い・伝えたいこと
陸上のリレーは、走者が代わって、一人ずつ順番に走っていきますが、当社の一貫体制は、バトンを渡しながらも、次の走者と一緒に並走していくイメージ。だから最後は、みんな巻き込んだ大きなチームランになっているわけです。それは、一人ひとりが、次にバトンを渡す人のことを考え、「これをすれば次の人が楽だろうな」とネジ締め一つでも慎重に行うこと。その思いやりがつながって、“お客様の満足を越えていく”モノづくりになると考えています。