どんなものを作ってる会社?
毎日毎日、餡(あん)をつくり続けて70年以上。私たちは“自家製餡”にこだわる和菓子屋です。最高級の生菓子である上生菓子から、粒餡・こし餡の良さを活かした様々な和菓子、さらに、和洋折衷の蒸しケーキやプリン、スポーツにも最適な飲める羊羹といった、伝統の中にも今の時代に合わせた和菓子を開発・販売しています。これらが可能なのは、自家製餡だからこそ。直営店や百貨店、茶寮、オンラインショップで全国の餡好きの皆さんにお届けしています。
ココに釘付け!
まるで丸い蒸しケーキのような見た目の『ふくふくふ』は、当社でしかつくることができない和洋折衷のお菓子。米粉を使った生地に、当社自慢の自家製餡を練り込んであるのが特徴です。この練り込み方というのが企業秘密で、自家製餡だからこそできる逸品。しかもこの餡を春はいちご、夏は塩バニラやレモン、秋はマロングラッセ、お正月は黒豆といったふうに季節ごとに変えているのも人気の秘密です。こちらも自家製餡に本物の素材を組み合わせていますので、本当の意味で季節の移り変わりを味わえるお菓子なんですよ。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
創業当時の宗右衛門町は、いわゆる「花街」と言われる場所で、歌舞伎や文楽などの伝統芸能の影響も大きく、老舗の料亭や茶華道の師範など浪速の“粋”が集積されたような土地柄でした。その中で、上生菓子屋からスタートし、花街の粋な人たちに鍛えられながら育てていただきました。上生菓子は四季折々の風流な見た目や高い品質を求められる和菓子。当時、有名な先生に教えを請い、実際に山の中に分け入って自然の移ろいを和菓子に切り取っていったそうです。福壽堂秀信の上生菓子の特徴ともいえる、日本画のような淡く繊細な色使いはこうして生まれました。粋な人たちに育てられた和菓子、皆さんにも味わっていただきたいですね。
これから見据える未来
受け継がれてきた粋な伝統を守りながら、「今の時代に求められる和菓子とは?」を模索し、様々な挑戦に取り組んでいます。小豆の低脂質で良質の糖質が摂れるという特徴を活かし、サッと飲める携帯食のようかん『ANDO_』を2022年に発売。以来、山登りやトレイルラン、マラソンやeスポーツ、お仕事など、適切な当分補給が必要なとき、自然由来の成分で健康的に栄養補給ができると、多くのあんこ好きアスリートの方々に喜ばれています。今後はライフスタイルに合わせた心と体に優しい新たな和菓子の提案ができればと考えています。福壽堂秀信の挑戦はまだまだ続きます!
会社を一言で表すと?
優しく、丁寧に…。和菓子をつくるときの手つきと同じように、当社は優しく穏やかな社員たちで構成されています。モノを大切に扱うという風土も根付き、初めて私たちの和菓子づくりの現場をご覧になった方は、「こんなに丁寧に扱っているんですね」と驚かれる方も多いんですよ。
ファクトリズムは、そんな社員たちの刺激にもなる機会。恥ずかしがり屋の社員も多いですが、みんな和菓子とモノづくりが大好きな職人ですので、ぜひ、その和菓子づくりの技術を間近でご覧になってください。
つくり手の想い・伝えたいこと
浪速の粋な文化に育てられた私たちは、「大阪の食文化に貢献したい」という想いを持ち続けています。そのためには、妥協のないモノづくりが一番重要。“季を尊び、素材を選び、手の技を鍛える”。素材の仕入れから、製造、お客様の手に届いて、目にも舌にも「美味しい」と感じていただける和菓子をつくり続けていきます。
ファクトリズムでは、その和菓子づくりへの想いを感じていただけると嬉しいですね。そして、少しでも「和菓子っていいかも」と思ってもらえると、なお嬉しいです。