【プレイベント】ボランティアレポート【錦城護謨】
神秘的な輝き シリコーングラスの色付けを体験 錦城護謨
FactorISMのプレイベントで錦城護謨を訪問しました。生活に欠かせないゴム製品の製造工程を見ていると、わくわくします。「ゴムの不思議体験」と名付けられたワークショップでは最近、大きな話題となっているシリコーン製グラスの色付けにチャレンジしました。加熱した液体に数分間、グラスを浸して紫っぽい色を帯びた特注品が完成しました。ガラス製品にしか見えないその神秘的な輝きに、うっとりと見入りました。
ガラスのような透明度を保つため、金型には少しのくもりも許されません。空気が入り込まないように緻密に設計されています。担当する社員さんは製品の出来栄えを細かくチェックしていました。
炊飯器のパッキン、シェーバー、スイミングキャップ、高速道路料金所の道路上のゴム板、美容品も、玩具も、医療分野の精密機器にも……。変形して隙間を埋めるゴムの特性を生かした製品は数多く、製品ごとに用意された金型が整然と並べてありました。製品になっても元の原料までたどれるトレーサビリティ管理のため、バーコードですべての製造工程が記録に残されています。
工場内ですれ違う制服姿の社員さんから「こんにちは」とあいさつされました。普段から見学者を受け入れる歓迎ムードが伝わってきます。見学コースは白線で囲われ、きれいに掃除されて整理されています。
FactorISMの実行委員も務める鈴木宏昭さんは「もっと地域の人に来て見て知ってほしい」と話します。「金属製品や石けん、金平糖……。ほかの業種の工場を訪ねて、ものづくりを見るとアイデアが湧いてきます。企業間の交流が進んだことはとても大きな成果です」。業種を越えたつながりと連携を生み出したFactorISMの意義を強調していました。
【報告:中尾卓司】