どんなものを作ってる会社?
私たち常磐精工は、特に「スタンド看板」と言われる店舗の前やイベント会場の前などに置かれている看板を作っています。皆さんもオープンファクトリーに来ていただければ、「これ見たことある!」という看板が多いと思いますよ。更にただの看板だけではなく、普段は看板として使用し、緊急時には担架・ストレッチャーに変形して、救護活動にも使える1台2役の救護器具兼用看板「サポートサイン」という製品も作っています。このサポートサインは、東日本大震災をきっかけに大阪府立大学(現大阪公立大学)と連携し、開発しました。全国の教育機関や物流倉庫等に導入されており、堺市でも堺市立図書館や堺市総合防災センターに導入されています。
ココに釘付け!
皆さんが街で見かける看板の“10台に1~2台”は当社が作った看板。そう考えると、結構な確率で見かけていると思いませんか? 今回のファクトリズムでは、その看板の作り方を順に見学しながら、実際に皆さん自身もオリジナルの「ミニ看板」を作っていただけます。見学だけでなく実際に体験できるので、モノづくりの面白さもダイレクトに感じてもらえます。例えば、大型設備を使ってアルミ複合板を切る工程など、ご家庭ではなかなかできない作業も体験でき、DIY好きな方にもおすすめです。皆さんが作ったミニ看板は、フォトフレームにもなりますので、ファクトリズムの記念にぜひお持ち帰りください。
モノづくりの歴史・ターニングポイント
当社の歴史をお話しすると皆さん必ず驚かれます。なぜなら創業当初は現在と全く関係のないベアリング切削の町工場だったから。その後、リーマンショックなどもあって、「メーカーになろう!」と開発したのが、第一次アウトドアブームに乗った、タープの自立式の脚部。これで特許を取得し、棒状の物を自立させる商品を作るようになりました。そこから、花を飾る台や看板を作るようになり、サインディスプレイ業界に入ったんです。近年は、前述した「サポートサイン」や、コロナ禍では他社に先駆けて「飛沫パーテーション」を開発。常に「自分たちのリソースで何ができるか?」を考え続けて、今に至ります。
これから見据える未来
これからは、ものづくりの楽しさを多くの人に伝える活動をしていきたいと思っています。就職活動を控える学生さんに、製造業のリアルを知ってもらうためにインターンシップを実施したり、当社の工場から出る残材を使用したアートイベントを近隣のショッピングモールで開催したりしています。また「看板」は使う人が限られてしまうので、もっと身近な商品の開発にもチャレンジしており、キャンプなどのアウトドアやガーデニング、釣り、リモートワーク等に最適なコンパクトに収納できるテーブル「TABLEX」という新しいブランドも立ち上げました。
会社を一言で表すと?
リブランディングした際に明文化したのがブランドコンセプト“MAKE THE BEST.”。当社は、ベアリング加工業から始まり、アウトドアや園芸、パーテーションなども作る中で、一貫して変わらないものがあります。それが「MAKE THE BEST. 常に今、最高だと誇れるものを作ろう」というスローガン。ですから、どんな会社かと問われると、「常に今最高だと誇れるものをつくっている会社」なんです。
つくり手の想い・伝えたいこと
街にはたくさんの看板がありますが、その多くが安価な海外製です。その海外製との差別化として、私たちはメイドインジャパンの品質、オーダーメイド対応、安定供給、アフターフォローといった強みを持っています。オーダーメイド対応に関しては、1台からでもオリジナルサイズの看板を製作しています。こういった対応は、やはり国内に工場があるからこそなんです。ファクトリズムでは、その工場をできる限りわかりやすくご案内しながら、ワークショップも同時に楽しんでもらいたいと思います。めったに見られない日本一の看板工場を見に来てくださいね!