革新的「黒」。最高に美しい
ステンレスをアベルが生み出す。
会社の歴史
ステンレスを黒くする表面処理を行っています。黒くすることで見た目の美しさを表現したり反射を防止する効果があり、建築、光学機器、自動車など様々な分野で活用されています。独自の発色法「アベルブラック」や、そのコイル材「SUSが黒帯」の他、素材選定、成形加工、表面仕上げ、検査まで一貫して手掛けています。
強み・特長
電気や薬品の酸化力で酸化皮膜を成長させ、光の干渉を利用して色を認識する「アベルブラック」の発色法は、世界で唯一の技術です。その美しさはもちろん、耐食性や耐候性、表面処理工程の削減、加工精度の維持など機能面でのメリットも多く、妥協なきモノづくりのパートナーとして、多種多様な製品開発に関わっています。
今後のビジョン
中期的な話では、第2工場を建設して生産量の拡大を図ります。より長さのあるものや、逆に精密な部品が作成可能になる予定です。長期的な視点では、やはり海外を視野に考えています。クライアント様の海外展開へ対応した生産体制の確立、最終的にはアベルとして直に海外市場に打って出ることを目指しています。
跡継ぎの立場として代表になるまでに感じた会社の課題や
代表に就任し取り組んだことは?
下請けの立場だと、ニーズが正しく伝わらず、納期優先で振り回されることが多々ありました。技術力には自信と誇りを持っていたので、この価値を伝えていくには、やはりメーカーとの直のやり取りを増やす必要があると感じました。実際、大手メーカーのデザイナーさんとお話しする中で、自分たちが思っている以上に私たちの技術を評価してくださっていて。ホームページの充実、展示会への参加など、広報活動に力を入れました。
先代や先々代の社長様とのエピソードや記憶に残っている
出来事を教えてください。
先代社長は家でも会社でもとにかく厳しい人。モノづくりに対する強い誇りを持っていて、いつも「プロとしてこだわりを持ちなさい」と言われていました。反発して違うやり方でやったり色々足掻いたこともあります。でも悔しいですけど、結局は元に戻ってくるんですよね。やはり格となるモノづくりへの想いが一緒だからでしょうね。
今回、オープンファクトリーFactorISMに参加しようと
思った理由・背景について教えてください。
世界に誇る黒いステンレス「アベルブラック」は、例えば東京スカイツリーのエレベーターの中、高級車レクサスの車体の一部、有名ブランド店やホテルなどの建築部材にも使われています。奥深くから発光するような黒のステンレスの、他にはない美しさやその機能性をぜひ知っていただきたいと思い、この機会に参加しました。
オープンファクトリーイベントのプログラム構想・内容、
来場者に特に伝えたいことを教えてください。
ステンレスの板の処理風景を見学いただいたり、実際のレクサスに採用されている部品を使って不良になった原因の傷を探していただきます。またアベルブラックを使用したワークショップも考えています。ステンレスは一見、金属の冷たい感じがするものですが、黒く発色することで人工物でありながら温かみのある質感になります。その変化を実際に目で見て驚きを感じてみてください。
オープンファクトリーイベント開催を通して、貴社の中で期待したいことなどをお聞かせください。
「アベルブラック」という商品として名前を前面に出して活動してきた結果、従業員も皆、自分たちの商品に誇りや自信が増したと思います。第2工場の建設でより幅広いニーズに対応していく予定ですので、モノづくりのパートナーとして様々なお客さまと出会い、こだわりを叶えていきたいですね。